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施設心理士という仕事 


施設心理士という仕事―児童養護施設と児童虐待への心理的アプローチ施設心理士という仕事―児童養護施設と児童虐待への心理的アプローチ
(2012/05)
加藤 尚子

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オススメ度 ★★★★★

実父が亡くなったために、まさとくんは実父の弟夫婦のもとへ引き取られた。養父は「血のつながりは何よりも大事だ」とまさとくんを引き取ることに前向きであった。


しかし、養父・養母からのネグレクトが疑われ、まさとくんは児童養護施設に入所することとなってしまった。

入所数カ月を経たのち、まさとくんが「僕も家に帰りたい」と涙ながらに訴えた。

このことをきっかけに施設心理士と養父・養母とで話し合いがもたれた。

話し合いの結果、今はまだ家計も苦しく、下の子供がいるため今はまさとくんを育てるのが難しいものの、二人ともまさとくんを育てたい気持ちがあることが明らかとなった。

だが、養母は養父が「自分が面度見る」と言いながら、実際には「仕事が忙しい」と言い訳したり、休みの日になるとどこかに出かけたり、口ばっかりで何もしてこなかったことに憤りを感じていた。


そのため、心理士は、養母の一生懸命まさとくんを大変な中で育ててきていた苦労を労い、今後下の子の子育てが落ち着けばまさとくんと一緒に育てたい気持ちがあることを理解していることを伝え、養母の冷静さを取り戻した。


そして、養父にまさとくんを育てたいという気持を言葉にしてもらうように促した。

すると突然養父は大声をだした。

「……俺は殴ってないじゃないか!……まさとを見ているとなんだか腹が立ってくるんだよ。でも手は出さなかったじゃないか!」


実は、養父にはある辛い過去があり、必死でその記憶と戦っていたのである。
養父がどのような過去の記憶と戦っていたのか、その詳細は本書を読んで確認してほしい。


以上のような事例が本書にはいくつか挙げられている。
子どもとその家族の物語を、施設心理士をはじめ施設職員が一丸となって紡ぎだしていく過程は心揺さぶられる思いであった。

専門書読んで泣きそうになるなんてそうそうない…。現場はさぞや大きな葛藤の上で他職種が切磋琢磨し合いながら、時には反発し合いながら、でも、子どもの幸せをみんなが第一に考えながら自分たちに出来ることを精いっぱい責任を持ってやっておられるのでしょう。

児童福祉領域に関心のある方は勿論、コミュニティアプローチに興味のある方にも是非一読をお勧めします。良書です。
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カテゴリ: [その他オススメ図書]福祉系

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