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機能分析心理療法 


機能分析心理療法―徹底的行動主義の果て、精神分析と行動療法の架け橋機能分析心理療法―徹底的行動主義の果て、精神分析と行動療法の架け橋
(2007/07)
R.J. コーレンバーグ、M. サイ 他

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オススメ度 ★★★☆☆

近年、徹底的行動主義の流れをくむACTが注目を集めているが、その流れをくむのは何もACTだけではない。
この機能分析心理療法(FAP)も徹底的行動主義の流れをくむ心理療法である。

しかも、このFAPの方がACTよりも確立時期が早く、ACTの従兄にあたる存在であるため、FAPを学ぶことはACTを学ぶ上でも有意義であると思われる。

FAPの大きな特徴は、副題に「精神分析と行動療法の架け橋」とあるように、精神分析で言う「転移」をいかに徹底的行動主義の文脈の中で機能分析し、それを面接の中で“どのように使うか”という応用的な側面を強調している点にある。
要するに、面接内でクライエントが訴える主訴に関する問題行動を生起させ、それを面接内で直接扱い、その行動を改善していくことを目標としているのである。

以上のような観点から行動を観察できると、「なぜ、このような行動をクライエントは今ここでみせているのか?」と、行動の機能の内容に注目する視点に敏感になることが出来るであろう。


興味を持った方は直接本書を手にとってもよいし、
ACTハンドブック 臨床行動分析によるマインドフルなアプローチの14章に目を通して「これは!」と思った時に手にとってもいいかもしれない。


…ただし、個人的には少し気になる部分があった。それはアセスメントの部分である。

本書によるとアセスメント時にFAPでは「(この面接内で)今、それ(クライエントが抱える問題)が生じていますか?」という質問を繰り返すという。
しかし、この質問は容易に二者関係の病理を誘発・顕在化する危険性を持っているのではないだろうか。

極端な例だが、例えば「つい人の言うことにイライラしてしまう」という主訴でクライエントが来談したとして


Th「今、それが生じていますか?」
Cl「先生にはイライラしませんよ!」
Th「今少し語尾が荒かったような気がしましたが。やはりイライラしていますね」
Cl「してませんよ」
Th「では、先ほど語尾が荒かったのはどうしてでしょう?」
Cl「だからしてないって言ってるでしょう!」
Th「やはりイライラしているようですね」
Cl「」

ということにもなりかねないからである。

我々人間は必ず誰かと生きている。他者との間でトラブルになったことがない人間などいない。
従って、二者関係の病理は誰にでもあるのである。にも関わらず、それを心理面接で取り上げ続けるというのは無意味にクライエントの不安を喚起することにつながらないだろうか。

あくまでも心理面接は「セラピスト」「クライエント」「クライエントの問題」の三者関係で扱うべきものではないかと個人的には思う。

つまり「クライエントの問題」を扱うときは、それを「セラピスト」「クライエント」が一緒に扱っていくというスタンスで関わるのがいいのではないかと思うのである。



私はそう考えている。
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