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心理統計学 検定・分析 

検定・分析
 
心理学と統計学は切っても切れない関係にある。
特に量的研究を行う際は統計学の基本的事項を押さえておかなければ、自分が研究したいことをどのように調べてよいのかわからなくなってしまう。

そこで、この「検定・分析」では、以下に代表的な検定法や分析法について説明していく。
 
なお、大学院入試という意味においては、数式を知っておく必要性はほとんどないため、ここでは数式を示すのは必要最小限にとどめることとする。
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カテゴリ: [心理統計学・研究法]検定・分析編

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心理統計学 χ2検定 

χ2検定

χ2検定とは、質的データにおいて標本で得られた相違が、母集団においても相違として認められるかについて推測する方法である。以下に例を示す(表1)。
x二乗検定
表1の時、パチンコする×タバコ吸うの割合は70%である。また、パチンコする×タバコ吸わないの割合は50%である。このような差が母集団でも有意な差として認められるか否かを分析するのがχ2検定なのである。
もし、この差が母集団でも認められれば、パチンコをする人ほどタバコを吸う傾向があることがわかる。

なお、質的変数である時/データ数が少ない時/母集団が正規分布などの特定の確率分布になっていることを想定しない場合などに行われる検定手法をノンパラメトリック検定というが、χ2検定はその代表的な検定手法である。
注意:2つの変数に関係が認められた際、変数が量的なものなら相関というが、質的な者の場合、連関という。

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心理統計学 t検定 

t検定

t検定とは、得られた量的データにおいて2つの標本平均間の相違が母平均間においても相違として認められるかについて推測する方法である。
t検定は「データに対応がない」か「データに対応がある」かにより算出公式がことなる。
t検定は、実験群と統制群との平均値を比較するような時に用いられるが、その時の各群の参加者の特性により、対応がないのかあるのかが異なってくる。
①対応がない 
 実験群・統制群に割り当てられる参加者が別。
②対応がある
 実験群・統制群に割り当てられる参加者が同一。あるいは各群の参加者を同一と見なしうるよう操作(ブロック化)した時。実験目的により異なってくるが、例えば、同一の環境下で育った一卵生双生児を用いた実験は対応がある実験となりうる。

実験デザインは、単純に各実験群に割り当てられる参加者が同一か否かで分けられることもある。参加者が別である場合は被験者間要因といい、同一である場合は被験者内要因という。
対応のある・なし、被験者内要因・被験者間要因の関係性を図に示す(図1)。
対応あるない

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心理統計学 分散分析 

分散分析

分散分析とは、3つ以上の平均値間にみられる相違が母集団間でも認められるかについて検討する方法である。
帰無仮説は「3つの平均値に差はない」であり、対立仮説は「少なくとも1つの平均値に差がある」である。ただし、実際には平均値には誤差がつきまとい、その誤差は散らばり、つまり分散として表れてくるため、分散を比較することで検討する。そのため、「分散分析」と呼ばれるのである(実際には標準偏差を比較している)。

分散分析の考え方は以下の図を見るとわかりやすいかもしれない(図1)。
分散分析
図1にある赤丸の値は「全体の平均からのずれ」と「Aの平均からのずれ」に分けて考えることができる。この時、「全体の平均からのずれ」は全体の平均から各群がどれだけずれているかを示す「群間のずれ」を表し、「Aの平均からのずれ」はA群の中で個々のデータがどれだけずれているかを示す「群内のずれ」を表している。これは「誤差」や「個人差」として扱うことが出来る。


したがって、「群内のずれ」に比べ、「群間のずれ」の方が大きい場合、それだけ群間の差が大きいということになる。このような「ずれ」を群間で分析するのが分散分析なのである。

しかし、「群間にずれ(差)がある」ことが分かっても、分散分析ではどの群とどの群との間に平均値差があるのかまではわからない。そのため、多重比較によりそれを測定する。多重比較はテューキーによるものが有名である。
注意
「分散分析で群間の差が分からないならば、t検定を繰り返せばよい」という発想が生まれてくる。例えば、A・B・Cの3変数があった場合、AとBを、AとCを、BとCをそれぞれt検定すればよい、という発想である。
しかし、この考えは誤りである。なぜなら、同じこと(t検定)を繰り返すと特定の事象が生じる確率が高くなるからである。例えば、コインを1回投げて少なくとも一回表がでる確率は1/2、つまり50%であるが、2回投げて少なくとも一回表がでる確率は75%になる。
同様に、有意水準5%でt検定を繰り返すと「差が出る確率」は0.05(5%)、「差が出ない確率」は1-0.05となるため、3回t検定を繰り返すと1-(1-0.05「AとBに差が出ない確率」)×(1-0.05「AとCに差が出ない確率)×(1-0.05「BとCに差が出ない確率」)は、0.14となってしまうのである。つまり、有意水準14%で検定を行っていることと同じことになってしまうのである。そのため、t検定は繰り返して用いてはいけないのである。

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心理統計学 検定論理 

検定論理

では、検定とはそもそもどのような論理で成り立っているのであろうか。対立仮説を採択するまでのステップをt検定を例を以下に示す。なお、有意水準は5%とする。
検定のステップ

①2つの母集団の平均値間に差は無いとする帰無仮説が正しいという前提で、両母集団から抽出したサンプルの平均値を比較。
(多くの場合、研究者は対立仮説の正しさを証明したいのだが、まずは帰無仮説が正しいとしておく。このように本来言いたいこととは異なる説を正しいと仮定し、それを後から反駁することで本来言いたい説を証明するやり方を背理法という)

②2つの平均値間に差が見られた。

③その差は偶然に見られたものなのかどうかを5%を基準に考える。

④帰無仮説が正しい、という前提のもとでは5%以下の確率でしかその差は生じないことが分かった。

⑤つまり、帰無仮説が正しい、という前提は確率的にかなり低いようであることが分かった。

⑥確率的に低いということから、「帰無仮説が正しい」という仮説を棄却し、「対立仮説が正しい」という仮説を採択することにする。

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心理統計学 多変量解析(因子分析、単回帰分析、重回帰分析、パス解析、判別分析) 

多変量解析 その1

多変量解析とは、3つ以上の変数を同時に取り扱う統計解析法の総称であり、複数の変数間の相互関連について分析することが可能である。原因変数(独立変数)から結果変数(従属変数)を予測・説明する際に用いる。
多変量解析には因子分析単回帰分析重回帰分析パス解析判別分析主成分分析共分散構造分析数量化Ⅰ~Ⅲ類などがある。
因子分析
 複数の変数間に潜む「因子」を見つけ出す手法。因子とは「何らかの共通項」と考えるとわかりやすいかもしれない。


単回帰分析
 1つの量的な原因変数から1つの結果変数への影響力の強さを分析する手法。
単回帰


重回帰分析
 複数の量的な原因変数から1つの結果変数への影響力の強さを分析する手法。 
重回帰
(↑授業を肯定的・否定的に評価している程度に応じて、どの程度テスト得点に影響するか。授業に対し高評価すればするほど、その科目への動機づけが高まることでテスト得点は高くなるかもしれない)


パス解析
 複数の変数間の因果関係を模索する手法。研究者独自のモデルを想定できる。
パス解析


判別分析
 複数の量的変数から他の質的変数を予測する手法。
判別分析

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心理統計学 多変量解析(主成分分析、共分散構造分析、数量化Ⅰ~Ⅲ類) 

多変量解析 その2

主成分分析
 複数の量的変数を総合し、合成変数を作る手法。


共分散構造分析構造方程式モデリング
 あらかじめ潜在的変数や観測変数などの因果的関係を想定しておき、その通りになっているかを分析する方法。因子分析と共通することが多いが、因子間に因果関係を想定する点で異なる。モデル表現が柔軟という性質をもつため、広義には因子分析、重回帰分析、パス解析などの分析法の総称である。


数量化Ⅰ~Ⅲ類
 複数の質的変数から他の変数を予測する手法。それぞれの考え方は、数量化Ⅰ類が重回帰分析に、数量化Ⅱ類が判別分析に、数量化Ⅲ類が主成分分析に相当する。例えば、数量化Ⅰ類は複数の質的変数から、他の量的変数を予測する際に用いられる。

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心理統計学 尺度法 

尺度法

心理統計学を学ぶ上で、どのような尺度法がその質問紙で用いられていたのかを把握しておくことは有益である。
代表的な尺度法としてリッカート尺度数値(デジタル)評定尺度視覚的アナログ尺度絵画アナログ尺度意味微分法(SD法)などがある。

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尺度法 リッカート尺度 

リッカート尺度

リッカート尺度

 リッカート尺度は代表的な尺度法の一つであり、心理学研究でもよく用いられている。リッカートにより考案されたものである。リッカート尺度では、等間隔であるかのように見せかけた段階的な形容詞の選択肢を用いる。例えば、強く賛成する・賛成する・どちらとも言えない・反対する・強く反対するといったような選択肢である。そしてこれらの選択肢に5・4・3・2・1もしくは2・1・0・-1・-2といった点数を割り当て、その合計を算出する。リッカート尺度の特徴の一つは、中点があることである(5件法場合で言えば「3」が中点)。しかしながら、回答がこの中点に集中する中心化傾向を避けるために、中点を取り去ることを行う研究者もいる。

なお、このリッカート尺度は正確には順序尺度であって、量的な統計手法による分析には適さないものである。しかしながら、しばしば間隔尺度として扱われ量的に分析される。

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尺度法 数値(デジタル)評定尺度 

数値(デジタル)評定尺度

数値デジタル評定尺度は、形容詞の代わりに任意の長さの数値尺度を呈示する方法である。
その尺度の両端には固定値がつけられており、小数点を付け加えて回答することが出来る。例えば、「5.2点」などと言った回答が可能となる。

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