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小論文・論述問題のコツ 

大学院で課せられる問題はその多くが用語説明と論述問題である。
用語説明に関しては、用語説明のコツでその書き方のコツを紹介したが、同様に論述でもコツがある。そのコツさえわかれば、論述も書きやすくなるだろう。
そのコツとは、「小論文の型」を覚えることと、用語説明のコツで紹介した「用語説明の要素」を意識すること、である。

しかし、それ以前の問題として、最低限守らなければならない小論文のルールがあるので、まずはそれを紹介する。


小論文のルール

小論文のルールはいたってシンプルである。それは論点を一本に絞る、ということである。逆にいえば論点を絞れていない文章は意味をなさない。
悪い例を以下に挙げた。なお、この例は心理学とは関係のないテーマである点、また、字数も限界まで少なくしている点をあらかじめ了承願いたい。
シルバーシートについて論じよ。

 シルバーシートについて賛成である。なぜなら、少子高齢化社会が進んでいるからである。少子化が進んでいるので、高齢者だけの優先座席についてのみ論じるのではなく、妊婦にも快適な移動手段をおくってもらうべく、マタニティシートなるものも必要だろう。さらには痴漢あるいはその冤罪を未然に防ぐためにも女性専用車両の設置もより促進させるべきだ。痴漢は人として許されざる行為であるし、また冤罪だった場合でも、仕事や家族などを一瞬にして失う恐れがあるからだ。
 以上、優先座席について述べた。痴漢などの犯罪を減らすためにもシルバーシートのような優先座席をもっと設置すべきだ。


少し読めば、上記の文章がおかしいことがすぐ分かるはずである。
おかしな点は多くみられるが、中でも小論文を書く上で最も侵してはならない「論点のねじれ」が生じている。これはルール違反である。
設問はあくまでも「シルバーシートについて」であるため、上記の文章のように結論部に「優先座席について」述べた、と書いてはいけない。

実はこの文章は実際にある大学4年生が書いた文章を要約したものである。
(念のため、特にこの大学4年生の学力が劣っていたのではないことを付け加えておく。事実、現在は関西の有名私立大学院に通っている)

小論文を書いたことがない人は量や質の違いはあれど、往々にして同様の間違いを犯しやすいのである。
そのため、常に自分の書いている文章の論点は何か、を意識しながら文章を書く必要がある。





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小論文の型 

小論文の型

小論文の型で重要になってくるのは「4」という数字である。

この「4」とは4つのパーツに分かれることを意味している。その4つのパーツとは起・承・転・結のことである。
小論文なのだから起承転結に分かれるのは当然だと思われるかもしれないが、意外と出来ない人が多い。
それは、起承転結と言われてもどう書けばよいのか知らないからである。

しかし、知ってしまえばいたって簡単なものである。
:問題提起する。自分の意見を表明する。賛成か反対か。(○○は××である。)
:想定されうる自分とは反対の意見を述べる。仮想敵を作る。(確かに~である。)
:自分の意見を展開する。(しかし~。)
:起承転のまとめ・要約。(以上のように~。したがって~である。)


この型、及び論点を一本に絞るルールを意識しながら小論文を書くと以下のようになる。なお、以下の小論文も字数は少なめにしてある。
構造的エンカウンターグループについて批判的に論じよ。

 エンカウンターグループとは、性別や年齢などが異なる多様なメンバーと「必要にして十分な条件」を備えたファシリテーターから成るグループである。クライエント中心療法の提唱者であるロジャーズにより創始されたグループがもととなっており、ロジャーズが創始したエンカウンターグループはベーシックエンカウンターグループとも呼ばれる。一方で、あらかじめグループ内で行われる活動内容を取り決め、メンバーもそれによって取り決めておくエンカウンターグループもある。このようなグループを構造的エンカウンターグループと呼ぶ。だが、この構造的エンカウンターグループはベーシックなものと比較すると多くの批判を挙げることができる(起)。
 確かに、構造的エンカウンターグループでは、あらかじめ活動内容やメンバーが取り決められているため、目的がはっきりし、メンバー間の摩擦も少ない。ベーシックなものではかえってトラウマ体験が生じたとする報告もあることから、そのような問題を未然に回避できる可能性は高い(承)。
 しかし、構造化されたグループではエンカウンター、つまり「偶然の出会い」という意味合いが薄れてしまう。エンカウンターグループでは自身とは異なる他者との予期せぬ関わりの中からこれまでにない経験を積み、自発性を養うことで今までの枠組みとはことなる柔軟性を築いていくことに価値がある。今までの自己概念にとらわれるのではなく、多様性を受け入れることで新しい自分への一歩が踏み出せるのである。この過程こそが自己実現を促すうえで最も重要なことなのである(転)。
 以上、構造的エンカウンターグループについて批判的に論じた。確かに構造的エンカウンターグループではメンバー間の摩擦は小さい。しかし、偶然の出会いを大切にし、多様性を受け入れることがグループを通した自己実現を促すうえで大切な事柄なのである(結)。


上記の小論文は型に沿いながら、「構造的エンカウンターグループの批判点を論じる」という論旨を崩していない。もっと文章自体の字数を多くしたい場合は、用語説明のコツで紹介した要素を付け加えていけばよい。
 
このような小論文のルールと型を守り、用語説明の要素を意識しながら書いていけば、他の論述も応用が利く。
なお、他の論述形式には、

①「(二項対立するもの、長所・短所)について述べよ」型、

②「~について述べよ」型、

③「~についてあなたの考えを述べよ」型などがある。

この中で①②は用語説明の応用であり、用語説明のコツで紹介した要素を丁寧に書きこんでいけばよい。

ただし、②は中立的な立場で論じる必要があることを忘れてはならない。
 
例えば、「質問紙法と投影法について両者を比較しながら述べよ」といった問題の場合、どちらの検査がより優れているというスタンスで論じるのではなく、互いを並列線上にあるものだということをしっかりと踏まえる必要がある。
 
③に関しては小論文の型通りに書けばよい(「~について論じよ」型)。


ただ、これはあくまでも目安である。本来は「~について述べよ」型が適切だと思われる問題が「~について論じよ」型になっているものがまれにあるのである。
 
例えば、「発達障害について論じよ」といった問題である。
このような問題は「~について述べよ」型で書いていくのが適切だと思われる。


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字数 

字数 
 
細かいことのように思われるが、字数制限がある場合はその字数を正確に守る必要がある。「○○字程度」と「○○字以内」とでは根本的に必要字数が異なるので注意が必要である。

2000字程度で・・・の場合 字数は1800~2200字(前後1割
2000字以内で・・・の場合 字数は1800~2000字(前1割




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