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用語説明のコツ 

多くの大学院では用語説明をさせる問題が出題される。

そのため、ただ知識をインプットするだけでなく、適切にアウトプットすることが求められる。
が、それは意外に難しい。わかっているのに書けない、という苦虫を噛むような思いをすることも少なくない。
 
しかし、用語説明はちょっとしたコツさえ知ってしまえば、誰でも簡単に書けるようになるのだ。

用語説明は情報量を整理しきれないために書けないか、あるいは何を書けばよいのかわからない、といった理由で書けないことが多い。ならば、「何を書くか」を事前に決めておけばよい。

そのコツさえつかめば大方の用語説明は書けるようになる。


用語説明は各要素から成っている

用語説明ではその用語を簡潔に説明することが求められる。
そのためには情報を取捨選択して述べていかなければならない。
 
その際気をつけなければならないことは、情報を「捨てる」ことより、情報を「拾う」ことを意識するということである。

では、どういった情報を拾っていけばよいのだろうか。以下にそれを述べる。

辞書的定義:「○○とは××である。」という簡潔な説明。
提唱者:説明すべき用語に提唱者がいる場合。
内容:辞書的定義の情報をさらに細かく述べる。「具体的には~である。」
目的:それをすることの意味。(コンサルテーションを行うのはなぜか?)
具体例:「例えば~である。」
長所・短所:万能なものはない。必ず短所はある。(投影法の短所は?)
対立概念:対立する概念があるときは触れる程度に書く。(洞察⇔試行錯誤)
現在における価値:数多ある概念の中で、なぜその概念は今でも語られているのか。
領域:どこで用いられるものか。発達心理学の概念なのか、社会心理学の概念なのか。
業績:人物を説明する際に述べる。生まれた場所や時代などは必要ない。


以上に挙げた要素の中から、だいたい3~5つ程度選んで書けば、用語説明は完成する。例を挙げよう。

投影法

 投影法とは、パーソナリティ検査の一つである(①)。投影法は曖昧な刺激を提示しすることで、被験者の自由な反応を引き出し、その反応を分析することで被験者の特性を把握することを目的として用いられる(④)。曖昧な刺激を用いるため、被験者に検査の意図は判断しにくく、反応が社会的に望ましいものへ歪むといったバイアスがかかりにくい。また、質問紙では把握できない被験者の無意識レベルの特性も把握することが出来る。一方、結果の解釈に熟練を要する上、主観が入り込む余地があり、信頼性に問題があるとの指摘もある(⑥)。代表的な投影法にロールシャッハテストやTATなどがあり、主に臨床領域で用いられる(⑨)。


上記の例では①辞書的定義、④目的、⑥長所・短所、⑨領域の4つを用いて説明している。


目安としては①~⑩の順番で自分が次に何を書くべきかを随時意識すると書きやすい。

ただし、⑤具体例は少し特殊であるので注意が必要である。
基本的には①辞書的定義から書くのがセオリーだが、まれに⑤具体例から書く方がまとまりのよい時があるからである。特に社会心理学の用語で多い。

以下に例を挙げる。

傍観者効果

 我々は一人でいる時には助けられたであろう人でも、他者がいると援助をためらってしまうことがある(⑤)。このように他者の存在により援助行動が抑制されてしまう現象を傍観者効果という(①)。ダーリーとラタネにより提唱された(②)。ダーリーらは30人以上の目撃者がいながら誰も助けることをせず、結局被害者が亡くなってしまったキティジェノバース事件をきっかけに傍観者効果の研究を始めた。その結果、当初考えられていたような、都会に生きる人間の非情さや交流の希薄さに事件の原因があるわけではなく、皮肉にも目撃者が多くいたことが悲劇を招いた可能性を示唆した。傍観者効果が生じる要因として多元的無知・責任の分散・評価懸念などが挙げられる(③)。


大学院受験は時間との勝負でもある。辞書的定義だけでも書いて部分点をかき集めておきたいところである。それゆえ、辞書的定義から書くのが常套となる。
しかし、用語を見て辞書的定義よりも先に具体例が連想されたら、具体例から書いてもよいかもしれない。悩んでいる時間が惜しいからである。


最後に、人物の用語説明の例を挙げる。

ワトソン

 ワトソンとは、行動主義の提唱者である。ワトソンはそれまでの心理学を主観的観念的なものであると批判し、心理学が科学として成立するためには客観的な行動を心理学の研究対象とするべきだとした(⑩)。行動主義では刺激(S)と反応(R)との連合法則から行動をとらえたため、ワトソンの考えはS-R理論とも呼ばれる。行動主義はアメリカを中心に隆盛を極めるが、「同一の刺激でも異なる反応が生じる可能性がある」「心なき心理学」などと言った批判を受け、次第に勢力が衰えていった(③)。だが、行動主義はS-O-R図式を基礎とした新行動主義に受け継がれ、認知心理学にも多大な貢献をした。また、客観的に現象をとらえようとする姿勢は、現在では心理学の基本的姿勢となっている(⑧)。


 用語説明は、「心理学をまったく知らない人が読んでも、理解できる文章になっているか」を常に意識したい。

なお、人間が文章を簡潔に書こうと努力すると、一文だいたい30~40文字になるそうである。このことを知っていると、字数制限がある場合、各要素を何行書けばよいかの目安になる。





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